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ラッキーボーイ爆誕の水辺の安全を学ぶオンラインセミナーに参加してきました!

こんにちは、海のそなえ事務局の河田です。
先日、新たな水辺の安全に関するオンラインセミナー「親子で学ぶ!夏の子ども安全教室オンライン~水辺の安全~」(主催:子ども安全管理士協会YOKOHAMA)が開催されるということで、早速参加してきました!

期待以上の目からウロコの学びと発見があり、みなさんにもぜひ知ってもらいたいと思ったので、どんな内容だったのかをこれから詳しく紹介していきます。

「親子で学ぶ!夏の子ども安全教室オンライン~水辺の安全~」とは?

イベントの主催は、子どもの重大事故予防を目的に子どもの安全に関する活動をおこなっている「子ども安全管理士協会YOKOHAMA」さん。日本子ども安全学会の理事と会員の方が運営する団体で、本イベントは子ども安全管理士講座の受講生による活動の一つとして取り組み始めたものだそうです。しかも、2020年7月18日(土)開催の今回は、その記念すべき第1回目。

(主催者プロフィール)
子ども安全管理士協会YOKOHAMA
子どもの重大事故を予防することを目的に、子どもの安全に関する活動を行っている団体。子どもの重大事故予防、安全管理に関する情報発信やイベントや研修会の開催などをおこなっている。
https://www.facebook.com/kodomoanzen.yokohama/

日本子ども安全学会
平成25年6月に「吉川慎之介君の悲劇を二度と繰り返さないための学校安全管理と再発防止を考える会」が設立され、その活動の中で、保育・教育・学校管理下で発生している事故について学び、それらの事故に共通する問題点についての研究・検証を行うために勉強会を開催。法人設立に伴い、これまでの勉強会を発展的に拡大するために本学会を発足。保育・教育現場における安全危機管理についての研究や情報共有・発信する場として、さまざまな活動をおこなっている。
https://shinnosuke0907.net/society/

事前に得られた情報としては、
・「水」と「自然」と「カラダ」の秘密をクイズ形式で学べる
・水辺で楽しくあそぶためのリスク予防に必要な知識を身につけられる
・子どもも大人も参加できる内容

だということ。

また、本ノートでもご紹介している日本ライフセービング協会作成のICT教材等を使った内容なので、きっと教育現場や家庭での教材を使った学習指導の参考にもなると思われます。

水辺に関する学び。自分も小学校の時にそんな授業をおこなったぼんやりとした記憶があるものの、実践することもなく早〇十年。記憶が曖昧すぎて、たまに海や川へ行っても学んだことをほぼ生かせていない気がする…。

そう、人ってアウトプットしないと忘れて行く生き物なんですね…。これは「今の自分が水辺の危険や役立つことについて、どれだけのことを知っているのか」をチェックするチャンス!と一人勝手にパソコン前で意気込む中、参加者も次々とオンライン上に登場し始め、午前10時にいよいよZOOMを使ったセミナーがスタート。

ラッキーボーイ、ヒロアキ君爆誕!

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まずは、司会の子ども安全管理士協会YOKOHAMA事務局の宮野由紀子さんから開始の挨拶と概要説明。セミナーは、前半の1時間はお子さんをメイン対象として水辺の安全知識を学ぶ「親子タイム」、後半の30分は乳幼児の水辺の安全などを学べる「保護者タイム」という2部構成になっているようです。

今日の参加者は、子どもは小学校2年生のヒロアキ君の1名。大人は、ヒロアキ君のお母さんやお子さんのいる他の保護者の方、また本ノートでもインタビューを掲載させていただいている一般社団法人吉川慎之介記念基金の代表理事をつとめる吉川優子さん、そして私を含めた6名。

子どもの参加者は1名のみでしたが、「少年にとってはほぼマンツーマンの特別セミナーではないか!なんてラッキーボーイ」と個人的にはこの状況、うらやましく思いました。

概要説明が終わると、講師をつとめる日本子ども安全学会の理事でもある渡辺直史(ウィル)先生へバトンタッチして、早速前半のセミナーが始まりました。

前半パートは、考えながら楽しく学べる子ども向けクイズ形式の学習

いつも子ども達からウィルという愛称で呼ばれているという渡辺先生。「ウィルと呼んでくださいね」という穏やかな語り口から始まった前半パートでは、まずはクイズが出題されるとのこと。

ウィル(渡辺)先生からは、「クイズの答えが当たったらもちろんですが、はずれても花丸です。今日は学んだことをしっかり覚えて帰ってもらうことが大事なので、当たってもはずれてもどちらも花丸です。だから、楽しくやっていきましょう!」と、参加者を安心させてくれるようなひと言が。

参加者の緊張もほぐれた所で、早速本題に入っていきます。

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「水の中で何秒息を止められるかっていう水あそび、したことあるかな?」というウィル先生の問いかけに、「ない!」というヒロアキ君の返事。水はないけれど、今この場でやってみようということで、お母さんに秒数を測ってもらいながら息止めあそびがスタート。

しばしの沈黙後、「ぷはーっ!」という声とともに出た記録は23秒。画面からは「すごーい!」という声と拍手が聞こえます。ちなみに、大人でも60秒を超えられる人は半数、90秒を超える人は100人中2、3人しかいないそうです(大人の私ですが、25秒程でギブでした…)。

これに引き続き、イルカや魚など海にいる生き物たちが水中にいられる時間に関する問答がなされた後にクイズが出題されました。第一問目は、「人間が水中で苦しくなってしまうのは、どうして?」。答えは、「体が食べ物を食べたがっているから」「体が水を飲みたがっているから」「体が空気をほしがっているから」の三択。

グーチョキパーのジェスチャーで回答するということで、ヒロアキ君がジェスチャーとともに勢いよく出した答えが「体が空気をほしがっているから」。

大正解、花丸~ということで、「じゃあ、空気ってどんなものでできているか知ってるかな?」と答えに関連した質問がウィル先生から続けられ、スライドを使って空気が何で構成されているかが具体的に説明されます。

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「空気は、約21%の酸素、約78%の窒素、そして約1%の二酸化炭素やその他の元素で構成されているもの。人間は水中にいるとからだの中の酸素が足りなくなるから、それをほしがって苦しくなるんだよ」と、クイズに対する答えの根拠までをウィル先生はちゃんと教えてくれます。

本セミナーのポイント①:
科学的根拠や事実に基づいて説明までしてくれるので、深い学びが得られる

第2問目は「体から酸素がなくなってしまったら、どうなるか?」という問題。これは、今習得したばかりの第1問目の学びともつながる問題です。第1問、第2問の問題を考えることによって、「なぜ人間にとって水中は危険なのか」ということが理解できるようになっているんです。

クイズは以上の2問をあわせて全部で5問出題。これから参加される方の楽しみがなくなってしまうのでここでは一部の紹介は控えさせていただきますが、どのクイズも「なぜ人はおぼれるのか」や「海や川、プールなどの水辺にはどんな危険があるか」など、人間の体の仕組みや危険な環境といった多方面から危険性を学ぶことで、子どもが水辺の危険に対する理解を深めることができる内容になっています。

私もクイズを通して、知っているようでちゃんとは理解できていなかった知識の発見がたくさんありました。これを学んでおけば今後もし、親であれば家で子どもから、また子どもであれば友達から同じ質問をされた時、根拠をもってしっかりと疑問に答えてあげることができるのではないかと思います。

本セミナーのポイント②:
一緒に考えながら学ぶスタイルだから、飽きることなく学べる

また、どの問題でも「なぜ、その答えを選んだのか」を子どもに問いかけ、一緒に考えるスタイルをとっているのも本セミナーの特徴。例えば、「おぼれないために、一番大事なことは?」という出題に対する答えは一つでしたが、他に気をつけるべきことをヒロアキ君にさらに問いかける場面もありました。

ヒロアキ君も「危ない場所に行かない」など、これまでに学んだことをふまえて自分の意見を述べることができていて、考えながら学ぶことで頭の中に知識がしっかり蓄積されている様子が伝わってきました。

本セミナーのポイント③:
動画を使った実践的な対処法とおさらいで、学んだことを頭に定着

第1問目から第4問目までは人の体の仕組みや水辺の危険について学ぶことができる内容でしたが、最後の第5問目のクイズではウィル先生からバトンを渡された宮野さんが、おぼれる危険から身を守る対処法の一つであるライフジャケットの正しい着方を紹介。

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ライフジャケットについて、「どこかで聞いたことがある!」と話すヒロアキ君は、「着ている人の頭が水面に出るように作られていて、人をたくさん助けているんだよ」とウィル先生から教えてもらうと、「へ~!」と驚き感心した様子。

宮野さんは、動画とスライドを見せながらライフジャケットの着方を説明し、「体にあったサイズを選ぶ」「股紐を必ず通して締める」などのポイントを紹介。

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さらに動画を見終わった後は今見たことのおさらいをしつつ、ライフジャケットを着ていない時に川に落ちた場合は「ラッコ浮き」をすること、また、おぼれている人を見つけた時は自分で助けることはせず、まずは救助隊を呼ぶなど、もしもの場合の対処法についても教えてくれました。

ライフジャケットの着方の紹介が終わると再びウィル先生にバトンタッチ。最後はみんなで、水辺の安全に関するまとめ動画を視聴しました。

セミナー前半終了!参加してくれたお子さんにプレゼント

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あっという間の1時間でしたが、「楽しかったですか?」というウィル先生の問いかけに、「はーい。でも、むずかしかった!」と元気に答えるヒロアキ君。

ここで、ウィル先生からセミナーに参加してくれたお子さんに送られたプレゼントの紹介が。今日セミナーで使用した資料やさらに詳しい知識が学べるテキスト、ライフジャケットシールなどが事前に団体からご自宅へ送られていたようです。受け取ったヒロアキ君もプレゼントに興味津々。

そしてウィル先生は最後に、ヒロアキ君にこんな言葉を贈ってくれました。

今日学んだことを忘れない方法を教えましょう。それは、誰かに話すことです。お友達でも親戚の人でもいいし、話せば話す程、今日学んだことがしっかり頭の中に入っていくと思います。分からないことがあれば、自分で調べたり、お家の人に聞いてみたりしてくださいね」

キーンコーンカンコーン。
ここで終了を告げるチャイムの音が聞こえてきて、前半パートが終了。同時にふと聞こえてきたのは、「水の上を歩ける、未来になってほしいな…」というヒロアキ君の独り言。きっと水辺の安全についての意識が芽生えたのだろうと感じられる、とても印象的なひと言でした。

後半パートは、メモ必須の情報満載。大人向けの学びの時間

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前半パートの次は、「保護者タイム」と題した大人向けの後半パートがスタート。前半から参加していた大人メンバーが引き続き参加しました。

まずは情報共有ということで、ウィル先生が前半パートで習った水辺の安全知識にひもづく関連情報などを紹介。海へ行く時に役に立つアプリや使用目的や体型によって浮力が異なるライフジャケットの選び方など、メモ必須のいろいろなお役立ち情報が共有されました。

続いて、ウィル先生から説明されたのは、乳幼児の水あそびについての注意点。本セミナーは親子で参加できるので、参加者にはお子さんのいる保護者の方や子どもと関わりのある職場の方がいらっしゃいます。そのため、子どもを危険から守るためのそなえだけでなく、自分のすぐ手の届く所で子どもを遊ばせるなどの親としての見守りの重要性などもこのようにちゃんと教えてくれるんですね。

水辺に行かない今こそぜひ参加してほしい、親子で参加できる学びの場

以上、30分の後半パートが終了。
最後に、本セミナーに参加した感想を一言ずつということで、参加者がそれぞれ自分の思った感想を語り合いました。

「ライフジャケットに安心して目を離してしまって事故に遭うこともある。こういったセミナーに参加することで、見守ることがとても大切だということを保護者も知ることができると思います。」

「新型コロナウイルス感染症の影響で海も入れないし、学校の水泳授業もないので、今年は水の事故は少ないかもしれないけれど、怖いのは来年。今年の授業で一切水に入らなかった子が来年プールやレジャーに行った時、水辺に関する知識不足などで事故が起こりやすいのではないかという心配はある。入れない時だからこそ、こういった教育は必要ではないかと感じました。」

こうした参加者の感想を受けて、吉川さん、そして主催者である宮野さんも一言ずつコメント。

吉川:
「いろいろな形で広く、水辺の安全や子ども事故予防に関して学ぶ機会が増えていくといいなと感じました。事故が起こらないように、私たち大人がリスクを発見してハード面を整備するという考え方を持つことや見守りの仕方の提案の他、気づいたことを行政などに伝えることも大事。今回のセミナーのように話し合って考える機会が増えていくといいなと思っています。」

宮野:
「娘が小さい頃、海外のプールでおぼれかけてライフガードの方に助けていただいたことがあり、今でも思い出しては不安になることがあります。また、川の増水などの水害が起きると毎年のように事故が起こります。増水していたら近寄らない、逃げるなど当たり前のことと思いがちですが、やはり人は『自分は大丈夫」といったバイアスがあります。だから教育ってすごく大事だと痛感しています。また機会があれば、みなさんに水辺の安全について伝えていければと思っています。」

みなさんそれぞれに、本セミナーが、水辺の安全について学ぶことや子どもを見守る大切さについて、改めて意識を高く持つことができるいい機会になったと感じられているようです。

【編集部員感想】知識をアップデートし、水辺の安全意識を高められる学び多きセミナー

以上で、90分にわたっておこなわれた本セミナーが終了となりましたが、参加してみてまず気づかされたのは、自分の水辺の安全に関する知識がいかに不足していたかということ。

知っていると思っていたことも、「じゃあ、それはなぜそうなるの?」という所までしっかり理解をせずに来てしまっていたんだなというのを痛感しました。また、学びのアップデートだけでなく、こうした場に参加して水辺の危険から子どもを守る意識を高め合っていくこと自体が予防策の一つにつながっていくのだろうなとも感じました。

それから、セミナーを通してよくわかったのは、大人の参加者の方々も言っていたのですが、子どもの好奇心やパワーってすごい!ということ。

新しいことに興味を持ち、発見に驚くフレッシュな感性や学んだことを吸収してすぐに自分なりにアウトプットできる柔軟性。そんな子どもの未知なる可能性を間近で見ることができるのも、本セミナーの大きな魅力のひとつだと思います。

自宅で過ごす時間が多い今こそ、ぜひ親子で参加して学び合って楽しい水辺での思い出をつくるための糧にしていただきたいなと思いました!

セミナーで使用したICT教材「Swim&Survive」

最後に今回のセミナーで使用された、日本ライフセービング協会が作成したICT教材のご紹介。
海で溺れたときの対処法、テクニック、水辺の安全クイズなど、お子さんと一緒にゲーム感覚で楽しみながら学べる内容が満載です。ぜひご家庭や教育現場で使ってみてください。

【セミナーで使用した教材】
・Swim&Survive
https://elearning.jla-lifesaving.or.jp/
海の事故ゼロノートでも紹介しています。詳しくはこちらから。
https://sonae.uminohi.jp/n/nefe4dbda40c1?magazine_key=mf5e491d3bbc8
・水辺の事故を減らすために、今できること(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=-M3T8NvQdgg&feature=youtu.be




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減らない海辺の事故、毎年平均30人もの子どもたちが犠牲となっている現状を変えるために活動しています。海辺のワクワクを安全に。noteでは最新の活動とメンバーの想いをお伝えします。私たちの活動は「海と日本PROJECT」の一環で実施しています。http://uminohi.jp/

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