まずは知識をそなえて、海の危険を知ろう!海辺の用語集

海や川で楽しい思い出をつくるためにも、海辺には危険な面があることもしっかり知っておくことは大切。「知っておく」という知識のそなえがあるのとないのとでは、いざという時の気持ちの持ち方や行動が変わってきます。ここでは、海という場所へ行く際に頭に入れておきたい気をつけるポイントや役立つ情報をご紹介します。

海って、どんな場所?

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海辺でめずらしい貝殻を見つけたり、浅瀬で小さな魚をとったり、波に乗ってサーフィンをしたり、海は私たちにたくさんの発見や自然とふれあう楽しさを与えてくれる、魅力がたくさんつまった場所。みなさんにもそれぞれ、海での楽しい思い出がたくさんあるのではないでしょうか?

ですが、楽しさあふれる場所である一方で、海は自然の力によって変化する、わたしたちが予期できない危険が生じる場所でもあります。

海の危険の中でもまず注意したいのが、この3つの要素。

波、潮の干満(潮汐)、風

それぞれ具体的にどんなものなのか、早速一緒に見ていきましょう!

(1)波を知ろう

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波は、次の3つの要因によって発生する自然現象です。

① 風によるもの…風浪(ふうろう)
② 潮の干満によるもの…潮汐波(ちょうせきは)
③ 地震などによるもの…津波(つなみ)

■波の種類
一言で「波」といっても、波にはいろいろな種類があります。
その一部をご紹介しましょう。

うねり
いくつもの風浪が重なりあった規則的な波。例えば、はるか沖合の低気圧(台風)で発生した風浪は、低気圧の影響のない日本の海岸線にうねりとなって届きます。晴れていて海水浴日和でも、はるか沖合の低気圧(台風)で発生した風浪が大きなうねりとなって海岸に押し寄せる場合があるので、注意が必要です。「夏の土用」の時期に発生することが多いことから、これを「土用波」といいます。「土用波」の発生に気づくためには、天気予報を確認し、はるか沖合でも発達した台風がある場合は、十分注意するようにしましょう。

崩れ波
波峰(はほう)頭から波の表面に向かって転がり落ちるように砕けて崩れる波。一般的に遠浅な海岸にみられます(発生します)。崩れ波は比較的安全ですが、一方、遠浅な海岸は離岸流が発達しやすいので注意が必要です。

巻き波
波の前面が壁のように切り立ち、波峰から空洞をつくるように巻き込みながら波の前面に向かって砕ける波。海底の勾配が比較的急な海岸でみられます(発生します)。巻き波は波力が強く、波に巻かれると海底にたたきつけられることもあるため注意が必要です。
「巻き波」に巻き込まれた場合は、波に正面から当たるのではなく、波の下に潜りましょう。波に身体がもっていかれないように海底の砂をつかむことも有効です。ただし、波に潜るときに頭から飛び込むと浅い場所ではとても危険なので注意しましょう。波に巻かれた場合は身体をまるめて手で後頭部を守りましょう。ずっと巻かれることはありません。巻かれても落ち着くことが大事です。

砕け寄せ波
岸近くまでうねりの状態を保ち、急激に砕ける場合は、急激に海面が盛り上がっても砕けずに越流する場合もあります。海底勾配が非常に急で、沖合から岸まで水深が深く、岸付近で急激に水深が変化する海岸でみられます(発生します)。海に引きずり込むような流れが発生する場合があり、岩場付近での釣りや磯遊びでは注意が必要です。

潮汐波(ちょうせきは)
月と太陽の引力による潮の干満によって起こる波。

津波
海底で発生する地震による海底地盤の隆起・沈降や海底における地滑りなどにより海底が動き、周辺の海水が押し上げられることによって引き起こされる波。

訪れる海の波状況を知りたい時に役立つのが波予測。
こちらのリンク先では、全国の波予測を確認できます。
★全国の波予測(Yahoo!天気・災害)
https://weather.yahoo.co.jp/weather/wave/

(2)潮の流れを知ろう

海特有の自然現象ともいえる潮の流れ。こちらも、さまざまな種類があります。特に、「離岸流」は、海難事故の主な要因としても挙げられている危険な潮の流れなので、しっかり覚えておきましょう。

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離岸流(りがんりゅう)
海岸に打ち寄せた波が沖へもどろうとする時に発生する強い流れ。「リップカレント」とも呼ばれる。溺水事故の60%は離岸流によるものといわれている危険性の高い波。

離岸流への詳しい対処法はこちら ↓
https://jla-lifesaving.or.jp/watersafety/ripcurrent/

逆潜流(ぎゃくせんりゅう)
汀線付近が急勾配な海岸で、汀線付近で波が砕けた後に起こる海底斜面に沿った沖向きの流れ。上半身は砕けた波で岸側に押され、逆に下半身は沖に向かって流されるので、立っていることが難しい場合もあります。海水浴なので特に子どもが足をさらわれ、溺水事故につながる危険があります。海岸が石や礫などで構成されている海岸で発生しやすいです。このような海岸だけでなく、汀線付近が急勾配な海岸で遊ぶときは十分注意しましょう。

湧昇流(ゆうしょうりゅう)
海面の水が沖に流され、深海にある温度の低い冷たい海水が海面へわき上がる流れ。巻き込まれると、突然の水温変化で心臓発作・麻痺を引き起こす可能性もあるといわれています。急深な海岸で発生しやすく、湧昇流が発生している海岸(場所)は分かっている場合が多いので、あらかじめ近くの釣具店などで専門家に聞いてみましょう。

潮が引いた後にもこんな危険が…!

インショアホール
波の作用などで砂浜にできる穴。浅いところだと思って遊んでいると、インショアホールに足を取られたり、落ちておぼれてしまう危険性もあるので要注意。干潮時は露出して潮だまりとなり、子供たちの遊び場にもなります。干潮時に深みを確認しましょう。波打ち際を走った際に、水深が急に深くなったり浅くなったりすることで、足首の捻挫等をまねくことがあります。このような海岸では、波打ち際を走る際に十分な注意が必要です。

(3)潮汐を知ろう

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潮の潮汐は、太陽と月の引力によって引き起こされる海面の昇降現象のことで、「潮の満ち引き」といわれるものです。海面の水位というのは一定ではなく、水位が高くなる満潮、低くなる干潮が起こり、1日の中でも変化します。

例えば、干潮時には道ができて歩くことができていた場所が、満潮時になると海水で満ちて道がなくなり、元いた場所へ戻れなくなってしまうこともあります。海辺へ行く際は、この潮汐に関する情報も事前にチェックするようにしましょう。

全国の潮汐情報をこちらで確認できます。
★潮汐情報(Yahoo!天気・災害)
https://weather.yahoo.co.jp/weather/tide/

(4)風を知ろう

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海面に波を引き起こす風についても、注意が必要です。風が強くなればなる程、波が高くなって海が荒れ、海の危険度は上がります。また、波の変化だけでなく、風が強い時は浜辺にいても物が飛んでくるといった危険なども出てきます。

オフショア
陸から沖に向かって吹く風。向かい風によって沖からの波のパワーを少し抑えて海面をきれいにしてくれる。

オンショア
沖から陸に向かって吹く風。沖からの波を追い風によって煽るので、崩れやすい波ができやすい。

サイドショア
海の真横から吹く風。サイドショアで流されて、離岸流エリアに入ってしまうこともあります。そのようなことがないためにも、海に入水した地点を絶えずチェックしておくことが重要です。

本noteで掲載している、気象予報士の今井明子さんの記事にも、風についてわかりやすく解説がされているので、ぜひ読んでみてください。
『気象予報士さんに聞いた、海で気をつけるべき雨と雷と風の話/海のお天気教室note版』
https://sonae.uminohi.jp/n/n8f001115f686
全国の風予測をこちらで確認できます。
★全国の風予測(Yahoo!天気・災害)
https://weather.yahoo.co.jp/weather/wind/

(5)危険のサインを知ろう

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海辺では、訪れた人が安全に楽しむことができるように、危険エリアを教える目印や注意をうながすサインや看板があります。海へ行ったことのある方なら、「何となく知っている、見たことがある」かもしれません。こちらでは、その一部をご紹介します。
こうしたサインの一つひとつには、重要な意味があるので、この機会にしっかり覚えて海のそなえに役立ててください。

下記は、公益財団法人日本ライフセービング協会
『ジュニアライフセービングテキストブック』(https://elearning.jla-lifesaving.or.jp/assets/pdf/materials/document02.pdf)より抜粋

▼主な標識一覧

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減らない海辺の事故、毎年平均30人もの子どもたちが犠牲となっている現状を変えるために活動しています。海辺のワクワクを安全に。noteでは最新の活動とメンバーの想いをお伝えします。私たちの活動は「海と日本PROJECT」の一環で実施しています。http://uminohi.jp/

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