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香川県庁が動いた!ライフジャケット無料貸出を始めた里海グループの中西さん

「ライフジャケットって、大事なんだなと思った」と話す、香川県庁の環境森林部環境管理課 里海グループの中西正光さん

瀬戸内海に面する香川県では、行政、県民、各種団体・事業者が協力しながら、水産資源や景観、食文化、観光などを享受できる環境を目指し、「里海づくり」という事業を進めています。

中西さんは、事業の一環で「海のそなえPEOPLEノート」でも活動をご紹介した、子どもたちにライジャケを!代表の森重裕二さんと出会いました。熱い思いに打たれ、ライフジャケットの重要性を再認識したといいます。

そんな中西さんが進められた、2020年開設の香川県が運営する子ども用ライフジャケット無料レンタルステーション設立の経緯、学びと交流の場「かがわ里海大学」の活動目的、今後の展開についてお話を伺いました。

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(プロフィール)
香川県 環境森林部環境管理課 里海グループ 課長補佐
中西 正光さん

所属する環境森林部環境管理課では、水産資源だけではなく、景観・憩いの場・食文化・観光など多くの恵みを享受できる「豊かな海」を目指して、県下全域を対象とした里海づくりに取り組む。今回、子どもたちにライジャケを!の代表を務める森重裕二さんと知り合ったことをきっかけに、香川県が運営する「SATOUMIライフジャケットレンタルステーション」を開設。

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行政だけでは進められない施策を!「海と日本PROJECT」がバックアップ

—まず、中西さんが所属する環境森林部環境管理課のお仕事内容を教えていただけますか。

中西:
海の水質を管理し、それを守るためのさまざまな規則作りなどを行う取り組みを行っています。水質を守るといっても、水をきれいにするばかりではないんです。実は瀬戸内海では水はきれいになってきたものの、生物の多様性が損なわれてしまうということも起こりました

また最近では、プラスチックごみなど私たちの生活が原因の海ごみが増えている現実もあります。なので、生物が豊かで美しい海をつくるにはどうしたら良いかを研究したり、そのための活動を広げる取組みなどを行っています。

まずは、多くの人に海に関心をもってもらうことがとても大事だと考え、各種活動を行うリーダーになってくれる人、それぞれの地域で海づくりを進めて行く人材を養成するプロジェクトとして、香川大学と共同で、2016年にかがわ里海大学を開講したんです。

海の生き物観察講座

海に関心をもっていただくために、海辺での生き物観察や里海の幸(いわゆる地元で採れる魚など)を使った料理教室、海ごみを一から学ぶ講座など、大人も子どもも参加できるさまざまなプログラムを用意しています。


—その里海大学を通じて、子どもたちにライジャケを!代表の森重さんとお知り合いになられたのですか。

中西:
里海大学の講師からの紹介で森重さんを知りまして、今年から始めようとしていた「海の安全講座」の講師のお願いしました。初めてメールを送ったすぐ翌日に森重さんが県庁にお越しくださったのですが、1時間ノンストップで、森重さんがどんな思いをもって活動されてきたのか、ライフジャケットの重要性など、いろいろな話を聞かせていただきました。

「里海大学の取り組みは素晴らしいと思うが、安全対策もしっかりやらないと、事故が起きてしまったら全部終わりになりますよ」と、半ば脅しみたいでしたが(笑)。ただ、森重さんの話を聞いたら、確かにその通りだと思いました。

しかし、自前でライフジャケットを持つのは、県には決められた予算がありますから、今すぐにはむずかしい現実があります。ですが、森重さんから「自分は海と日本プロジェクト関連の活動もしていて、つながりがあるので寄付してくれるところが見つけられるかもしれない」と。


行政と企業が思いを一つにして実現した「ライフジャケットレンタルステーション」

SATOUMIライフジャケットレンタルステーション

—子ども用ライフジャケットを無料で貸し出す「SATOUMIライフジャケットレンタルステーション」開設の経緯を教えてください。

中西:
ライフジャケット自体は、「海と日本PROJECT」香川県事務局のRNC西日本放送さんが、同プロジェクトに賛同する「推進パートナー」でもある、県内の株式会社塵芥センターさんからの寄付を取り付けてくださいました。

また、森重さんからは「県がレンタルステーションを設置してくれたら素晴らしい」とアイデアをいただいていたので、すでに実施している愛媛県西条市の例も参考にさせていただきながら、開設に向けて準備を始めました。

県としても、里海づくりには安全対策が重要ですから、トントン拍子に話が進みました。

ライジャケ寄贈①

レンタルステーションをつくるなら数もたくさん必要だろうと森重さんがアウトドア総合メーカーのmont-bellさんに掛け合ってくださり、塵芥センターさんも本当に快く賛同してくださったおかげで、最終的に小学校低学年用から中学生用まで50着を揃えられることになったんです。


「安全だから楽しい」を実感できる活動を展開していく

行政だけではなかなか進められないことも、企業や団体と連携することでスピーディーに実現できた。その行動を支えたのは、子どもたちを水の事故から守りたいという思いでした。

最後に中西さんは、現在の活動内容、今後の展望について語ってくれました。

中西:
今年はコロナの影響で県内の海水浴場の半分くらいが閉鎖されていますが、小学校からプールでの安全教育にライフジャケットを使いたいという申し出があったり、スイミングスクールからも依頼を受けています

ライフジャケットに関心をもっていただき、ご活用いただけてうれしい限りです。

香川大学教育学部附属高松小学校①

実は私自身、これまでライフジャケットを着たことがありませんでしたし、正直に言ってしまうと、その大事さもわかっていませんでした。ただ、今回の過程でライフジャケットの大切さを知ることができたので、普及活動に力を入れていきたいと思っています。

今後は、レンタルステーションでも貸し出し、里海大学での講座に限らず、いろいろなところで活用しながら、「安全だから楽しい」という形で広げていきたいと考えています。

***

中西さん、ありがとうございました。
海を豊かにするには、まず「関心をもってもらうこと」が大切。そのために、さまざまな人が参加できる講座を展開し、海の活動ではライフジャケットを活用される。まさに理想とする活動の内容だと感じました。

こういう事例がもっと各地に増えて、「着けると楽しい」「海の素晴らしさ」を発見できる子どもたちが増えていくことを願っています!


中西さんのグループが進める
かがわの里海づくり、ライフジャケットレンタルステーションはコチラから!
https://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyokanri/satoumi/do/20200626/lifejacket.html




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減らない海辺の事故、毎年平均30人もの子どもたちが犠牲となっている現状を変えるために活動しています。海辺のワクワクを安全に。noteでは最新の活動とメンバーの想いをお伝えします。私たちの活動は「海と日本PROJECT」の一環で実施しています。http://uminohi.jp/

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わたしたちの活動に賛同し、ともに“子どもの海の事故ゼロ”を目指す方への取材記事や寄稿文を掲載しています。海や子どもに関わる人たちが抱く、さまざまな想いにふれてみてください。