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命を守り、チャレンジをサポートする  それが、子どもにとってのライフジャケットなんです

吉川優子さんは、お泊り保育の川遊びの最中に当時5歳だった息子さん・慎之介君を川の事故で亡くされました。以来、一般社団法人吉川慎之介記念基金を立ち上げ、代表理事として、一人でも多くの子どもたちの命を守るためにライフジャケットの着用を訴える活動をおこない続けています。

また、吉川さんは、「海の事故ゼロの未来をつくる」という目標を掲げる、わたしたち海のそなえ事務局の想いにも深く共感してくださり、活動にもたびたびご協力をいただいている大切な仲間の一人でもあります。

今回はそんな吉川さんに、活動の裏にある「みんなに伝えたい想い」について改めてお話を伺いました。

本インタビューは、2018年〜2019年度、旧サイトにて公開したものです。

新型コロナウイルス感染症の影響下で、各地の海水浴場がすでに閉設を宣言したり、外出を控える人も多いと予測される今年の夏ですが、水辺の事故に関する報道は例年と変わらず、すでに耳にすることが多くなっています。

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プロフィール
一般社団法人 吉川慎之介記念基金 代表理事 吉川 優子さん

一般社団法人 吉川慎之介記念基金 代表理事。幼稚園のお泊り保育の川あそび中、川が増水し、ご子息を亡くされた経験をきっかけに子どもの安全を守る社会づくりの普及・啓発活動を行うように。吉川慎之介記念基金を発足し、保育・教育現場の安全危機管理の在り方を見直し、日本国内の保育・教育・学校管理下において繰り返されているさまざまな事故の現状を伝えている。また、事故から学ぶことを目指し、事故・傷害予防を目的としたさまざまな事業を展開している。
一般社団法人 吉川慎之介記念基金(https://shinnosuke0907.net/


子どもの安全を守るため、変えたいのは大人の意識

ー現在、おこなっている活動内容について教えてください。

吉川:
2014年9月に「日本子ども安全学会」を発足させました。保育・教育・学校管理下で発生している事故について大人が学び、それらの事故に共通する問題点を研究・検証するための勉強会や、子どもの安全についての情報交換をするシンポジウムを開催し、情報を発信しています。

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海水浴シーズンになると、全国で多くの水難事故(※1)が起こっています。シンポジウムでも水辺の活動の安全について取り上げてきましたが、多くの方に海の事故を防ぐ安全対策を、身近な課題として理解していただきたいと考えています。

(※1)過去5年間、平均毎年30人の子どもが海の事故で亡くなっている。
出典:海上保安庁「海難の現況と対策(平成24年~平成28年)/海難の現況と対策」より

ライフジャケットを着ける子どもを増やしたい

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ー活動の中で、特に注力されていることは何ですか?

吉川:
特に力を入れてきたのは、ライフジャケットの普及活動です。その中で「ライフジャケットは救命胴衣」という認識だけで止まっている方が多いことに気付きました。また「少々こわい思いをするのも、海の良さ」という声を聞くこともあります。

ですが、ライフジャケットは命を守るだけでなく、子どもの活動の幅を広げ、成長につながるチャレンジを支えるものでもあるんです。ライフジャケットを着けず、無防備に「楽しいよ!」と水辺に誘うことは、事故につながります。最悪の場合、私の息子のように、子どもの死に至ることもあるのです。純粋に挑戦することで子どもが死んではダメなんです。安全対策とは子どもがチャレンジできる、成長できる環境を整え創ることでもあるという理解を深めていただきたいと思います。

基金から地域へ。地域から全国へ。活動の輪が広がるように

ー今後、活動をどのように展開していく予定でしょうか?

吉川:
私たちは、これまで愛媛県西条市でライフジャケット着用のPR活動やライフジャケットを無料で借りることができるライフジャケットステーションの設置に関する協力を行ってきました。事故をタブー視するのではなく、なぜ事故が起こったのか、どうすれば防げるのかを地域全体で分かち合えるようになっていくことを期待しています。

この活動を西条市だけでなく、全国へと広めていきたい。でも、私たちだけではできません。自治体が主導して動けるように、これまで培ってきたノウハウを提供し、仕組みづくりのサポートをしたい。その第一歩を西条市と進めたいと考えています。そして西条市をモデルケースに、活動の輪が全国へ広がればと願っています。

再発防止から未然防止へ

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ー事故を起こさないために、わたしたちができることを教えてください。

吉川:
事故が起きた後に「また起こさない」と考える“再発防止”だけではなく、事故が起きる前に「どうしたら起きないか」という“未然防止”への意識を高めてほしい。そうすることで事故をなくすことができるはず。

子どもは大人を信頼しています。子どもを守るのは大人の責任です。その取り組みが海での安全だけではなく、海を好きな子どもたちを育むことに繋がります。

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子どもの命を守るために、まず、わたしたち大人が変わっていくこと。吉川さんの想いに、わたしたち海のそなえ事務局も心を重ねながら、世の中の海辺の事故をゼロにするため、これからもさまざまな活動をおこなっていきたいと思います。

今後も吉川さんのような、子どもや海の安全にまつわる活動をされている方のご紹介など、最新の海情報を発信していく予定です。

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お目が高い…!また読みに来てくださいね
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減らない海辺の事故、毎年平均30人もの子どもたちが犠牲となっている現状を変えるために活動しています。海辺のワクワクを安全に。noteでは最新の活動とメンバーの想いをお伝えします。私たちの活動は「海と日本PROJECT」の一環で実施しています。http://uminohi.jp/

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わたしたちの活動に賛同し、ともに“子どもの海の事故ゼロ”を目指す方への取材記事や寄稿文を掲載しています。海や子どもに関わる人たちが抱く、さまざまな想いにふれてみてください。